2020年に入り、新聞やニュースに早期退職や希望退職という文字が頻繁に観られるようになってきました。早期退職と希望退職。コトバの意味の違いはご存知でしょうか?
内容は、近いと言えば近いのですが若干意味合いが違ってきます。その内容を整理してましょう!
希望退職制度とは
早期退職制度より先に、希望退職制度が何かについて言及します。
希望退職制度とは、従業員に主体的な退職を募る制度です。目的は「人員整理」でリストラの前段階と考えられます。「希望」という名目がついているということは、従業員の意思が最優先されます。会社から強制することはできません。また、希望退職に伴う退職については、自己都合では無く会社都合の退職になります。
早期退職制度とは
最大のポイントは、「人員整理を目的とするかどうか」という点です。
希望退職は人員整理を目指しているケースがほとんどです。しかし、早期退職制度は、組織の人員構成を整える他、従業員の人生の選択肢を広げることを目的にしています。早期退職制度の利用者に対しては、退職金の割増などの優遇措置がとられるケースもあります。期間限定の希望退職制度と違い、人事制度の中に組み込まれ、一定の条件が整えば誰でも利用できる制度のケースが多くなります。
誰でも応募できるのか
希望退職など希望すれば全てが認められるわけではありません。高いスキルを持つ従業員や専門知識を有する従業員は引き止められる可能性もあります。
希望退職の成立には、「双方の合意」が求められるため、こうした引き止めも認められています。引き止めを無視して退職した場合、会社都合でなく自己都合の退職になってしまうことがあるので注意が必要です。
希望退職に応募するメリット
退職金が多く得られる。
失業給付金をすぐに得られる。
失業給付金の給付期間が長い。
転職活動の際に離職の理由を説明しやすい。
転職活動がしやすい。
希望退職に応募するデメリット
安定した収入が得られなくなる。
転職先が決まらない可能性もある。
年金の支給額が減ってしまうリスクもある。
社宅住まいの場合は、引越が必要。
無職の状態ではローンを組みにくい。
会社が提示するコトバの意味を理解して、しっかりと自分自身で判断して未来へ向けた前向きな一歩を踏み出してください。